心の温度

「悟くん、おばさんからも祝福させて!これは入籍お祝いなの。とても便利な電気圧力鍋よ!ハイ」

「「ありがとうございます」」

ガチャっと副社長の奥様がお茶を持って入ってきた。
「真野さん、奥さん、この度は入籍おめでとうございます。さぁ、お茶をお持ちしました。」

副社長が
「北川さん、じゃあなくて〜彩音さん。ウチの家族を紹介しますね!
親父は知ってるよね。その隣が母の香代子。
そしてお茶を持ってきたのが妻の真央です。
もう、以前に話しをしてるから知ってるとは思うけど、ウチの母さんと佐藤建築工業の社長が兄妹ね!
そして、真央は佐藤建築工業の設計室の事務をしてたんだよ」

「大輔の母です!よろしくお願いしますね。」

「大輔さんの妻の真央です。宜しくお願いします」

「こちらこそ、宜しくお願いします」

「ハハ。おじさん、おばさん。彩音はねつい先日まで井上不動産の経理課で働いていたから、社長家族とのお付き合いに戸惑ってるんだよ」

「ハハそうだよな、普段は同じ会社にいても顔を合わせる事もないもんなぁ〜」

「はい。すみません。まだ出向して期間も短いですし、恐れ多いというか……はい…」

「ハハ。北川さん…あ、もう彩音さんって呼ぶよ悟くん。」

「はい。」
「彩音さん、俺は社長さん。大輔は副社長さんかもしれないけど、大輔の親友の悟くんからしたら大輔のお父さんとお母さんだからさ〜あんまり気にしすぎず、これからも大輔夫婦と仲良くしてやって」

「もちろんこちらこそ、よろしくお願いします」

「悟くんも彩音さんもプロジェクト頑張ってるって社長の健太郎も樹も亮も言ってたぞ!
2人を佐藤建築工業のプロジェクトへ参加してもらって本当に良かったよ。2人とも仕事に慣れたか?」

「はい、彩音は重機の名前を覚えるのが大変でしたが、だいぶ慣れました。」

「彩音さんは重機のリース契約の経理をしてるのかぁ〜そうかあ」とニコニコの社長。

「親父、悟と仕事の話しをしたいんだけど」

「よし、俺達は書斎へ行こうか」っと応接間から出ていった。
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