心の温度

「「お父さん!お母さん!仁〜!早く〜」」と
小学4年生になった、啓太と七海が大きく手を振っていた。

啓太は去年からサッカーをはじめた。
七海はフラダンス教室へ真野のお母さんと通い始めている。

悟さんはこのプロジェクトが終了したら、真野家を2世帯住宅にリフォームする。
もちろん悟さんのデザイン設計で。

知恵さんが嫁いでからは真野家で同居している私たち家族。
啓太も七海もそろそろ自分の部屋が必要になってきたし、将来的にお風呂や玄関も階段からスロープなどお父さんとお母さんに快適に暮らして欲しいからだ。

最近の真野家は……悟さんのデザイン画と資材のカタログを眺めながら意見や要望を出し合う。
ワイワイ賑やかで楽しい。

……
悟さんと家族の言葉を信じたら私たち家族もみんな幸せになった。
だからいつも悟さんと私は、
「家族が幸せになる努力をしような!」
「ね!」っと2人でよく話をする。
本当に私は幸せ!

また、啓太と七海が叫んで私たちを呼ぶ…

「おお!」「は〜い」と2人へ向かって私と仁を抱っこした悟さんは、啓太と七海の元へ駆け寄った。


***END***
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