笑顔が消える
奇跡?!

「小野さん。
こんな私で良ければ
あなたの隣にいさせて下さい。
あなたの存在自体が
私の心の拠り所で安心できる場所です。」
一度、息をしてから
「私は······あなたが····すきっ···です。」
と、最後は、下を向いてしまった
彩代さんを思いっきり抱き締めて
「夢じゃないよね。現実だよね。」
彼女を抱き上げて回してしまい
きゃっ、きゃっと騒ぐ彩代さんを
下に下ろして
「こんなに、どうしょうもないほど
気になって、気になってしかたない
女性は、初めてで。
本当に、良かった。
ああっ、良かった。
ありがとう、ありがとう彩代さん。
俺を認めてくれて
本当に好きなんだ。大好きなんだ。」
と、騒ぐ俺に
「わっ、わかりましたから
小野さん、いや、暁さん
少し落ち着きましょうか?」
と、言う彩代さんに
「暁さんだ······なんて
どうして良いか、わからない。」
と、彩代さんを再び抱き締めると
彩代さんに背中をポンポンされて
笑われてしまった。
「冷静な暁さんが
こんな喜ぶとは思ってもいなくて。」
と、言うから
「だって、彩代さん元気ない顔しているし
ダメだと思っていたから。」
と、言うと
「年上だし。
暁さん、素敵な方だから
女性からもモテると思うから
すっごく緊張しました。」
「俺は、前に話しましたが
彩代さん以外の女性が苦手です。
香菜恵さんですら
苦手なんです。
仕事では、無下に出来ませんから
取り繕っています。
だから、疲れる。
でも、なぜ彩代さん、いや、
彩代は、違うのかと言われたら
なぜだが自分でもわかりません。
彩代を初めて見た日から
俺の中で彩代は、別格だったから。
綺麗で笑顔が素敵で
この人、感じの良い人だなぁと
ずっと思っていたから。」
「そんなに良いものでは
ありませんよ。
だけど、暁さん、一つだけ。
私以外の人にときめいたり
一緒にいたいと思ったら
終わらせて行って下さい。
これだけは約束して欲しい。」
「わかった。約束する。
彩代も同じだからね。」
と、言うと
「私は、ないから。」
と、彩代は言っていたが
それなら、俺も同じだけど
今は、彩代にどんな言葉を
伝えても無理だと思うから
言葉と態度で示していく。

それから
私達は、遅い食事をした。

明日の金曜日に
太智さんと香菜恵さんに
報告することにした。

俺は、彩代に気持ちを
伝えてから彩代に指輪を買っていた。
願掛けみたいな。

ピンクダイヤだが
シンプルな指輪にした。
仕事中でもつけれるように。

早いけど、この先、
命つきるまで共にいたい。
いや、いて欲しいから。
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