寡黙なトキくんの甘い溺愛
「トキくんって、結構嫉妬深いし、独占欲高いよね~」
「……一途って事だろ。変な言い方するな」
「そうやってクールぶってさ~!」
怒り心頭なのか、その矛先を掃除に向ける大橋。ガシガシと、デッキブラシをプールの底にこすりつけた。
「俺、今まで告白したことなかったけど、砂那ちゃんだけは本当に好きだから告白したんだよ。なのに、あまり響いてないし……っていうか、うーん……もうなかった事になってるかも」
「は?なんで」
「こういう時だけ食いつきよくなるのやめてよ。本当に性格悪いよね、トキくんって」
「……」
少しだけ図星だったので、聞こえないふりをして俺も掃除を始める。
デッキブラシの摩擦音を聞きながら、大橋は目を伏せた。そして、まるで独り言のように話す。