闇の総長はあたらよに運命の姫を求める
 でも心配をかけたくないし、もし万が一危ない状況になっても櫂人が私を吸血鬼にして助けてくれる。

 だから、言わないことにした。

 でも黙っている事への罪悪感はあるから、どうしても申し訳ない気持ちにはなってしまう。


「大丈夫だ」


 しょんぼりしている様に見えてしまったんだろうか。

 櫂人は大きな手で私の頭を包むようにポンポンと軽く叩いた。


「薬は探し続けるし、万が一があっても俺が恋華を絶対に助ける。心配かけたくないんだろう? 黙っていても大丈夫だよ」

「櫂人……うん、ありがとう」


 私が決めたことを大丈夫だと後押ししてくれる櫂人に胸が温かくなった。
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