生きてる意味ってなに?

第1章

薄暗い部屋のなか
俺は両手を天井のほうにあげ
乳房をつかむ。

少し力を入れながら
優しく弧を描くように手を動かす。

「、、、っんん。」

女は声を出すのを我慢しながら
腰を動かす。

「はぁ、、、んんっ。
 ゆうすけ、、、気持ちいいよっ。」

女は腰を動かしながら
俺に愛をささやく。

「俺もだよ。」

さっき出会った
名前も覚えてない女を今日も抱く。

もちろん、俺の名前は偽名だ。

こんなやつに
名前教えるかよ。

ただ、自分の性欲のために
女を使って満たすだけ。

誰かを好きになる感情なんて
とうに忘れた。

だが、それでいい。

そのほうが理性的でいれるから。

そのほうが
生きる意味を考えなくて済むから。

お互い欲望を満たしたら
もう会うことはない。

女が部屋から出ていったあと
タバコに火をつける。

大きく吸うと
肺の奥まで入ってく感覚を感じる。

そして
息を吐くと同時にいらない感情や想いを
一緒に吐き出す。

少し気持ちが楽になる瞬間だ。

明日のことを考えない。

未来を考えれば
未来に飲み込まれる。

未来が俺を殺しにやってくる。

その現実だが幻想だかに
俺はあらがうよう
もう1本タバコに火をつけた。




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