磁石な恋 ~嫌よ嫌よは嫌なだけ?~
「一生守りたい。」

「・・・ゆ、うま?」

「そう書いた。」

「い、一生・・・?」

「だから、俺と結婚してくれ。」

「え・・・え!?けっ・・・。」

真海は目も口も大きく開いたまま固まってしまった。

「その、本当はお前が喜ぶようにメッセージ花火で言いたかったし、人の結婚パーティーの場で言うことじゃないってわかってるけど・・・早くお前と一緒になりたくて・・・夏まで待てないんだ。俺達もいい歳だしさ・・・。」

「・・・ちょっと!レディに歳の話しないで!本当デリカシーのない・・・。」

「い、嫌か・・・?」

───まだ早かったか・・・?もっと他のシチュエーションで言うべきだったか・・・?でももう、この気持ちを抑えきれない。

真海は苦しそうな様子の悠馬の腕をぐいっと引っ張って頬に口づけた。

「え!?」

驚いて彼女の顔を見ると今にも泣き出しそうだった。

「しょうがないから、その、結婚・・・してあげるよ!あんたみたいなムサゴリラ飼い慣らせるのは私だけだからね!」

「ひ、ひでえな!おい!」

「・・・で、ひねくれものの私を扱えるのもあんただけだからね・・・。」

「真海・・・!」

グッと抱きしめる。

「だから、全力で抱きしめないで!苦しい!」

「ごめん・・・。」

「もう・・・。」

顔が太陽にでもなったんじゃないかと思うほどに熱く、落ち着こうと悠馬の胸に埋めてみたが逆効果だった。彼の心臓の鼓動が速く体も熱くて自分まで一緒にますます熱くなってしまう。
< 111 / 118 >

この作品をシェア

pagetop