【SR】松嶋家の『殺意』
「ち…ちくしょー…
なかなか手強いな、お前…」
息を切らし、汗が吹き出ている茂
男とは対照的に、犬の方は涼しい
顔。
それもその筈、二匹?は睨み合っ
てるだけで、まだ1mmたりとも動
いていないのだから…
何のこっちゃない。
茂男も犬は苦手だったのだ。
幼き頃、家で飼っていた犬にお尻
を噛まれて以来。
「よ…よこせ!
生ゴミならやるから…ほら…」
恐る恐る手を差し伸べる茂男に、
「ワン!ワンワン!!グルルル…」
戦闘態勢に入る犬。
「うわぁ〜!」
叫び声を上げながら、またも尻餅
をつく茂男だったが…
鳴き声と同時に、くわえていた紙
袋が下に落っこちているのが目に
入った。