❤️俺様外科医の溺愛、俺の独占欲に火がついた、お前は俺が守る
第四章 突きつけられた真実
いくら戸籍を抜いたからと言っても、世間は甘くない。

深海不動産はあっという間に倒産した。

身内に警察に逮捕されたものが出ては、取引先も銀行も撤退した。

まゆにはなるべく、隠し通そうとしたが、ある日事実を知ることになった。

「祐志さん、父の会社は倒産したのですか」

「ああ」

「お兄様が薬物で逮捕されたんですね」

「あいつは、もうお前の家族ではない」

「どう言うことでしょうか」

「親父さんが戸籍から抜いたんだ」

「そうなんですか」

まゆは俯いていた。

「まゆは何も心配することはない」

「祐志さんはなんで私にそんなに優しくしてくれるんですか」

「それは……」

「私は祐志さんにお見合いを阻止しようとして、恋人の振りを頼みました、でも今となってはそれも必要無くなりました、私はここにいる理由がありません」

「理由ならあるよ、まゆ、俺と結婚してくれ」

「えっ」
「俺はまゆを好きになった、ずっと一緒にいたい、まゆだって俺と一緒にいたいって思ってくれたんだろう」

< 30 / 263 >

この作品をシェア

pagetop