❤️俺様外科医の溺愛、俺の独占欲に火がついた、お前は俺が守る
「よく、わかりません、私は工藤さんと一緒にいたいのに、ここにずっといてはいけませんか」

「ダメだ、まゆは外科医と一緒に人生を歩んでいけ」

「でも……」

工藤さんは背を向けて、去って行った。

「待って、工藤さん、待って」

私はいつもうなされる。

「まゆ、大丈夫か、まゆ」

私はいつも工藤さんだと思い抱きつく。

そして、祐志さんに「工藤さん、工藤さん、お願い、抱いて」と縋りついてしまう。

祐志さんは、ゆっくり、私を抱きしめてくれる。

他の男の名前を言いながら、抱きついてくる私を、祐志さんは受け止めてくれる。

なんてひどい女なんだろう。

祐志さんの優しさに甘えて、縋りついて、また眠りにつく。

そんな私を祐志さんはどう思っているのだろうか。

抱きつく私がキスをねだると、そっとおでこにしてくれる。

「工藤さん、キスして」

「まゆ」

おでこにキスが落とされる。

そして深い眠りにつくのだ。

私には祐志さんは見えない、工藤飛鳥しか見えていないのだ。




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