Grandma…
めでたく都内の名門女子大に合格した私は、上京前に、ようやくおばあちゃんに会う決心をした。

内心、怖さもあったが、おばあちゃんは

「なっちゃん、久しぶりやね」

認知症だと聞いていたが、私のことを覚えていてくれた。

「おばあちゃん、なかなか来られなくてごめんね…。大学に合格したの。他のいとこたちよりいいところにね」

そんなつまらない自慢もしてみせた。

決して、自慢の孫にはなれやしないのに。

「頑張ったねぇ…おばあちゃんも嬉しい。くれぐれも体に気を付けるんだよ」

そう言ってニコニコ笑うおばあちゃんからは、昔と変わらない優しさを感じた。

上京する夢と希望でいっぱいだった私は、まさか、これがおばあちゃんとの今生の別れになるなど、これっぽっちと思いもせずに…。
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