ゾンビアイドルと溺愛同居
この人「イケメン宅急便」って言ってたよね?
初めて聞いたよ、そんな会社。
お兄さん、イケメンだけど……
彼の後ろにいて、箱を抱えるお兄さん二人も
確かにイケメンだけど……
って。
今は、どうでもいいよ。
お兄さんたちの顔なんて。
問題はこっち。
確実にこっち。
私宛ての箱、大きすぎじゃないですか?
152センチの私がすっぽり入りそうなくらい
巨大な箱なんですけど……
現実を受け入れられなくて、戸惑いを隠せない私。
「えっと……
私はそんな大きなもの
注文した覚えはないんです。
配達場所、間違えていませんか?」
不安を、素直に言葉にしてみた。
胸まで伸びたストレート髪を
オロオロと耳にかけながら。