百合の王子様👑②

美凪は、吸血鬼



この女子高には、ある噂話しがある。

『この、学園の美凪王子様は、吸血鬼』だと。

そんなことも知らない私は、誰もいない教室に連れてこられた。


バタン。

扉は、閉められた。


「柚希……さん」

美凪くんは、私に近寄る。


トン。

私は背中を壁にぶつけた。

「!」

美凪くんに両肩を掴まれる。


「……美凪……くん?」

「どうしたのかな?子猫ちゃん?」

え?美凪……くん?だよね?

クールな印象から、なんだろう?この感じ。

美凪くんに吸い込まれていくような……感覚。

まるで……


美凪くんは、私の顎をクイっとあげて首元に顔をうずめた。

「ひぃ、み、美凪……くん?」

「ちょっと、話しかけないで」



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