君と見た夢のような世界、それは切ないくらいに澄んで美しく



 あぁ。
 今日はいつも以上に疲れた。

 このまま起きていても疲れが増すばかり。

 入浴も歯磨きもしたことだし。
 少し早いけれど、そろそろ寝ようかな。


 そう思いながらパジャマに着替えようと……。


「……っ⁉」


 したとき。
 突然、部屋のあかりが消えた。


 えっ?
 停電……っ?


 とにかく懐中電灯を。
 それから他の部屋も見に行かなければ。

 そう思い、暗い部屋の中で懐中電灯を取ろうと……。


「……っ⁉」


 したとき。
 窓は閉めてあり風も入ってこないのに。
 窓のカーテンが大きくふわっと舞い上がった。

 そのとき窓が見え。
 それと同時に外が見えた。


「え……っ⁉」


 そして。
 窓から見えたのは、いつもの風景だけではなく———。


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