君と見た夢のような世界、それは切ないくらいに澄んで美しく



真碧(まみ)さん』
彩珠(あじゅ)さん』

 私も真碧さんたちのことをそう呼び。
 真碧さんたちも私のことをそう呼ぶ。


 だけど。
 真碧さん、加織さん、桃萌(ともえ)さん、純菜さん。
 その四人はお互いのことを呼び捨てで呼び合っている。


 確かに。
 呼び方が仲の良さを決める物差しではない。

 ……ただ、なんか私にだけ他人行儀というか。
 なんというか……疎外感……を感じるというか……。

 本当なら、こんな偽りだらけの関係の真碧さんたちから疎外感を感じても何も思うことはない。
 だけど、それも何か違うような気がして。


 難しいことはよくわからない。
 だけど、このままでいいわけはない。
 それは、とても感じている。


「体調は大丈夫だよ。ありがとう。
 あのね、放課後、話したいことがあるんだけど、
 みんな時間は大丈夫?」


 だから。
 真碧さんたちにそう言った。


 真碧さんたちは「どうしたの?」と言って少しだけ驚いている。
 だけど、すぐに「わかった」と言ってくれた。



 放課後、真碧さんたちに言おうとしていること。
 それは、これからの真碧さんたちとの関係を大きく左右するものとなるだろう。


 だけど。
 私は決めたから。

 真碧さん、加織さん、桃萌さん、純菜さんとの関係がどんな結果になろうと。
 後悔はしない、と。


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