百合の王子様③
美凪くんに案内されて私は城の中に入る。
城の中には、漫画とかで見たことある光景だった。
「おかえり、美凪王子」
え?この人……だぁれ?
綺麗な人だな〜ぁ。
白いドレスでピンクのフリルがついていた。
美凪くんは、その人に言う。
「あぁ」
ふとこっちを見ているその人。
「美凪王子。この方は?」
「俺の彼女」
「あら、まぁ。私っていう人がいながら」
「は?お前は、違うだろ。お前は俺の餌だ。
忘れたのか」
「酷い!まぁ、いいわ。私より美味しくない血ですモノね?」
「おい」
「美凪くん。……」
「言っておくけど。美凪王子は、私の彼なの。手安く触れないで!後、声も出さないでくれるかしら?」
「!……私、帰ります!」
私は、無我夢中でその場を後にした。