俺と、悪いことしちゃおっか?

♯3



先輩の目覚まし時計として保健室へ通うようになってから、早いもので1ヶ月。


保健室独特の、薬品の匂いにも随分と慣れてきた。


最初のうちは、昼休みが終わる15分くらい前に保健室へ行っていた私だけれど。


日を重ねるうちに、いつしか昼食を食べ終えると私の足は保健室へと向かうようになっていた。


「ねぇ、咲奈ちゃん。最近、俺を起こしに来るの早くない? まだあと15分は寝れるじゃん」


昼休み終了まであと30分あるからか、先輩は起こす時間が早いといつも私に文句を言うけれど。


「まぁ、それだけ咲奈ちゃんが、俺に早く会いたくてたまらないってことだね?」


「もう! 何言ってるんですか。違いますよ」


「キミは素直じゃないなぁ。俺は、こうして咲奈ちゃんに会えるとめちゃめちゃ嬉しいのに。ほら、早くこっちおいで?」


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