竜人様に拾われました~転生養女は現世でも妻として愛されたい~
「きずな君のお家、すごく広くて綺麗だね」


 引っ越し作業が終わったばかりの俺の部屋を見て、逢璃はそう言った。
 当然だけど、家は別々に借りた。
 逢璃の家は彼女の大学から徒歩五分。対する俺の家は、自分の大学から5駅程離れた場所にある。逢璃の家から徒歩十五分程のマンションだ。この距離ならいつでも逢璃に会いに行ける――――そう思って選んだ。


「物が少ないからそう感じるんだと思う。多分、逢璃の家とあんまり変わらないよ」

「そうかなぁ~~? あっ、わたしの家にも沢山遊びに来てね! きずな君をお家に呼ぶの、夢だったんだから」


 逢璃はそう言ってニコリと笑う。俺は逢璃に手を伸ばし、彼女の身体を抱き締めた。

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