イケオジ紳士は年の離れた彼女を一途に愛し抜く
立春を過ぎても寒さは厳しく、肩をすくませて家路を急ぐ。

「ただいま」

「お姉ちゃん、おかえり。もう準備は整っているから早くしてね」

「うん」

私の帰りを待ちわびたように、エプロンを身に着けたひまりが玄関に姿を現したのは、愛ちゃんたちに渡す〝友チョコ〟を早く作りたいから。

明日は年に一度のバレンタインデー。学校が終わったら愛ちゃんの家に集まって、手作りチョコを交換するのを楽しみにしているのだ。

ひまりと一緒に作るのはガトーショコラ。小学六年生の女の子が作るには難しそうに感じるけれど、実はバターも生クリームも使わずに簡単に作れる。

湯せんで溶かしたチョコレートに卵黄と牛乳、そしてメレンゲと薄力粉を加えて混ぜて、紙製のマフィンカップに入れてオーブンで焼けばガトーショコラの出来上がり。

冷めるのを待ってラッピングをすれば完成だ。
< 40 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop