冥府の女神のヤンデレ愛・妄想爆裂・古代メソポタミア神話

冥界からの呼び出し

<冥界からの呼び出し>

「なぜ!私が・・
冥界に行かねば、ならないのですかっ?」

天界の宮殿、大広間・謁見の間で、ネルガル神の声が、天井まで大きく響きました。

天界のドン・アヌ神を中央に、
神々が、ネルガル神を囲むように立っています。

アヌ神は顔をしかめて
「ネルガル、お前は冥府の使者に対して、無礼を働いた。
冥府の女神、エレシュキガルがそう訴えている」

ネルガル神は、首をひねりました。
覚えがない・・・様子です。

それを見て、アヌ神は
「お前は・・冥界の使者を
突き飛ばしただろう」

「いや、それは、ちょっと・・
体が当たっただけで」
ネルガル神は
<その程度で、なんでこんな大騒ぎになるのだ>と、
戸惑いを見せています。

アヌ神は
<本当は、カワイイ娘のケーキが
グチャグチャになったからだ・・>
とは、
さすがに神でも、言いにくいので。

「とにかく、謝罪はしなくてはならない。
天界の神は冥府の神に対して、
どのような理由があっても、
絶対に、失礼があってはならない掟だ。
と、いう事で、
ネルガル、冥府に行くのはお前の定めだ。
以上、終了」

アヌ神は、長居は無用とばかりに、衣を翻して立ち去りました。
他の神々も、追従して広間から出て行きます。

「気をつけろ。
エレシュキガルは<死の眼差し>を持っているからな」
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