#推しが幸せならOKです@10/15富士見L文庫から書籍化
客席では映画館にも関わらず、今日のためにお手製の美聖うちわを作っている女性客もいる。
美聖は手にしていたマイクを口元へ運ぶ。
「そう、ですねえ───────……」
「長い長い柊くん長い」
錦城のツッコミに笑いながら、美聖は腕を組んで考え込みながらはにかむ。
美聖の、こういう舞台に登壇しても飾らない姿が、多くの人の心を何気なく掴む魅力でもある。
「じゃあ柊さんには回答を温めてもらって、お次、諏訪原さんはいかがですか?」
瞬間的にオチに回された美聖は、一旦飛ばされ出演者たちが続々と回答していく。
美聖は他の出演者の答えを聞きながら、質問について考える。