#推しが幸せならOKです@10/15富士見L文庫から書籍化
大晦日、coc9tailのラストステージとなる紅白歌合戦は当初ひとり部屋で挑むつもりだった。
だが、前日に投下された爆弾の威力に耐えきれなくなり、結果、同志たちと急遽宅飲みで年を越すことになる。
こたつを囲うように暖を取り、中央に鍋を置いて年甲斐もなくわちゃわちゃと騒ぐ。
「やっぱりラストにcoc9tail観たくて紅白のチケット応募したけど全落ちだった。応募数20万超えてたぽいよ」
「えぐ。まあ美聖はどんなことしてでもチケット当てるんだろうけど」
「今年も審査員降りたらしいよね。さすがだわ」
集まったメンバーは年も職種も生まれもバラバラで、会う頻度も多くない。それでも同じものを好きという理由でこうして新しい縁として繋がり続けている。それって冷静に考えればめちゃくちゃにすごいことだと思う。
「ぶっちゃけ美聖だけが好きだった頃は熱愛とか出たら死ぬって思ってたけど、息吹なら「美聖を頼みます」ってなる」