俺はずっと片想いを続けるだけ**おまけ

後編

俺達は心を入れ替えて、殿下一同(殿下&護衛の第1騎士12名) を、お迎えする準備を始めた。


母が特にお気に入りの、超高額な調度品を他の
部屋に移し始めたが……
そこは見て見ぬ振りをした。
レプリカがないか、方々尋ねたが見つからなかったものだ。


俺のウチの殿下対策は万全だと思われた。



そして、明日とうとう殿下がお越しになるという日の夕方、妃殿下が産気づかれたのだった。


俺は明日の為の最終チェックで早めに帰宅して
いた。
イーサンもルイスも、この話が出てからやたら
俺に優しくて
『直ぐに帰れ』と、残業をさせなくなっていた。


例の人事部長も、
『遠慮しないで、早退つけないから』なんて
堂々と不正行為を口にするので、こちらが気を
遣う。


早馬が知らせを持ってきて、俺は仕度を急いだ。
着替えを手伝ってくれるグレイスに、思い付いた事を尋ねてみた。


「一緒に行ってくれないかな?」

「わ、私ですか?」
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