おかしな婚約破棄の結末は‥⁉︎
けれど仕事があれば、あの家に帰らなくてすみます。
私はどこか安心した気持ちでいました。

それに最近は、ガレット殿下はマドレーヌという御令嬢に夢中なようです。

お父様やお母様にバレてしまえば、何を言われるか分かりません。
そうでなくともマドレーヌ様は私と敵対しているような態度を取ります。
恐らく王妃の座を狙っているのでしょう。

けれど私にとってはどうでもいい事でした。

私をモノのように扱う家族も、我儘で馬鹿な王太子の相手も、全部捨ててしまえればどれだけ幸せなのだろう。

狭い世界の中で、息が詰まるような日々を過ごしている私にとって"自由"だけが憧れでした。

自由に1人で生きていけたのなら‥。

しかし現実は残酷です。
何も思い通りにはなりません。
私は何もかもを捨てて朽ちていくしかないのです。



そんな暗い日々の中でも、たった一つの癒しがありました。
突然現れては消える不思議な子供達がいたのです。
他国では"精霊"と呼ばれていると本で読んだことがあります。

ヘーゼルナッツ王国では精霊の存在は信じられていません。
むしろ口に出せば、白い目で見られる事でしょう。

共通点は綺麗な銀色の髪に鮮やかな瞳。
私は、精霊のことが大好きでした。
唯一私が自由で居られる時間です。
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