ツンデレ王子とメンヘラ姫のペット契約

デルシチュアート

それから四人は屋台に向かうことにした。廉さんとたつきはこれから営業をしないといけないので、先に行った。

恵美がデルシチュアートの香水を見たいというので、ひなこはそれに付き合った。

ひなこは「いつ告るの?」恵美に聞いた。恵美はぶっと吹き出し、「それまだ覚えてたのか」と言った。というのも、恵美は以前からたつきのことが好きだったが、思いを伝えることができずにいた。そんな気持ちを今回引きずらないために、たつきに今日告白して振られてスッキリすると啖呵を切っていたのだった。

しかし、そんなたつきは一週間前に新しい彼女ができ、それを知った恵美はやっぱり告白を止めようとしていた。

ひなこは「それでいいの?」と言うが、恵美は固く、「もういいんだ」と遠い目をしていた。

割と二人は仲が良くお似合いだなと常々思っていたひなこは、どうせたつきなんて一ヶ月くらいでまた別れると思ってるのでもったいないなぁと残念な気持ちだった。
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