夢物語

朝の夢からなんだか気分が乗らないせいでつい後ろ向きになってしまう所だった。それにしても、前回といい今回といい妙な夢だ。登場人物もどこかシリアスで、内容が繋がっている。もしかしたら私が繋がってると思い込んでるだけ？　夢に求めるものが大き過ぎて、ついに私の頭がおかしくなったのかな。

私にとって、夢の中はなんでも出来る自由な世界だった。決められた事しか出来ない現実とは違って、やりたい事をその場で行動に移せるし、夢の中なら人とも上手く関わる事が出来る。

夢の中での冒険が日々の一番の楽しみだった。それがなんだか形を変え始めていて、私の理解を超え始めているのが落ち着かない。次の夢はどうなるのだろう。どんな夢であったとしても、どうか無くならないで欲しい。夢の世界が無くなるなんて、私にとっては心の逃げ場を無くすようなものだった。


担任の先生が教室に入ってきて、日直の号令がかかる。決まりきった学校生活の開始を告げられて、現実へと頭を切り替えた。

学校が嫌いな訳では無い。ただ、決められた事から逃げられないのがとても窮屈で嫌気が差す。

今やるべき必要な事を取り組んでいるのは事実だから、仕方のない事と受け入れるしかない。でも、ひたすらに窮屈なこの世界が嫌いだ。

長い人生の中で今だけの辛抱。大人になったらきっともっと楽になると言い聞かせる毎日を、私は魅力的には感じられ無かった。