【短編版】誕生日に捨てられた記憶喪失の伯爵令嬢は、辺境を守る騎士に拾われて最高の幸せを手に入れる
 リーズは頭が真っ白になってしまい、スープを落としそうになる。

「ちょうど父上に縁談を組まされるところだったのでね、私はまだやらなきゃいけないことがあるんだ」
「良いのですか? 私で」
「君が、いい」

 そうしてそっとリーズのおでこに二コラの唇が触れる。
 顔を赤くするリーズにふふっと少し意地悪な微笑みを見せる二コラだった。

 こうして、リーズは二コラの妻となった。
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