ステキな攻防戦
東夏さんはフッと笑うと、
「よかった…」
と、呟いた。

「えっ?」

何が“よかった”と言うのだろうか?

「離婚を言われたらどうしようかと思ったし、ドイツ行きも1人で行くことになるんじゃないかと思ってた」

東夏さんはそう言った後で、
「この状況で仕方がなかったとは言え、1人にさせたことを恨んでいるんじゃないかと思ってた。

結婚生活を1ヶ月だけ提案したのも半分は君への償い、もう半分は君とやり直したいと言う気持ちがあってのことだった」
と、言った。

「そうだったんですか…」

「でも、よかった」

東夏さんは微笑むと、
「離婚を撤回してくれたこと、結婚生活を続けたいと言ってくれたこと…何より、俺と一緒にいたいと言ってくれて嬉しかった」
と、言った。
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