クリスマス
「千晴はお正月に一度帰って来るみたいですよ」
「そうか。孝幸はどうなんだ?」
「どうでしょうね。あの子は忙しいから」
娘は数年前に嫁いで行った。
息子は営業マンとして忙しくしている。
一緒にクリスマスを過ごしたのなんて、もう何年も前のことだ。
「孝幸と言えば、夜中サンタクロースを待ってたことがあったわね」
「あぁ、そんなこともあったな」
うつらうつらとしながらも、サンタクロースに会うと言い張った孝幸。
結局寝てしまって、翌朝枕元にあったプレゼントを複雑な顔で見ていた。