太陽がくれた初恋~溺愛するから、覚悟して?~

俺の仕事/side諒

今日明日の施行は、俺は会場内だけの担当。
基本は3社の今井さんが担当する。

それは一人で全てを担当するより仕事量は幾分減るが、二人体勢は連絡を密に取らないとトラブルになる可能性があるため、俺は正直苦手だ。
一人であれば自分がわかっていればいいのだから。

…そんな危惧が現実となった。
正確にはトラブルにはなっていないが、連絡ミスがあったのは事実だ。

事務室にいた俺のところに羽倉さんが来て、連絡ミスがあることに初めて気がついた。

午前中、今井さんが後でフロントに連絡しておく、と言っていた件。
昼前に俺に連絡が来たので、向こうにも連絡が行っていると思っていた。
しかし、実際にはフロントには連絡が行っていなかった。

俺が今井さんにフロントへ連絡したかの確認を、またはフロントへ連絡するよう念押ししておけば防げたはずだ。

…そこまで気が回せない俺はまだまだだな…と反省していると、羽倉さんが話し始めた。

「こういう連絡ミスが怖いから〝報連相〞って大事なんですよね。ほら、今、支配人に〝報連相〞できたからトラブルにならずに済みましたから。誰が悪いとかではなく、お互い様です」

ふふっ、と笑う優しい顔にドキリと胸がなる。

「あっ、でも今井さんには後で苦言を呈しますけどね!」
と口を尖らせて付け足す羽倉さんが無性に可愛く見えるのは何故か。

美人だもんな…
仕草によっては可愛くも見えるか…

羽倉さんの言葉に慰められたが、仕事に対し自戒するいい機会だ。

羽倉さんに認めてもらえるようにもっと勉強しなきゃな…

そんなことを考えながらフロントへ向かうと、お客らしき男性に松島さんが何やら言われている。

穏やかではない。

そう思い、行こうとした俺を羽倉さんが止める。


え?

羽倉さんを見ると「私が行きます」と、男性へ近寄った。

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