太陽がくれた初恋~溺愛するから、覚悟して?~
それから30分後――

「よっ!お二人さん、久しぶり!」

「あ、福田さん」
「あれ、福田くんだ。どうしたの?」

「今週、研修で3社に来てんの。で、今日は終わったし、ホテルに戻る前にソレイユでも見ていこうかと思ってさ。なに、今日入ってんの?」

「うん、お通夜入ってるよ。見てく?担当は支配人だよ」

「マジか。佐伯に会える?」

「呼んでみようか?まだいると思うから」

「おぅ、頼む」

施行担当のいる事務所に行き、諒くんに福田くんが来たことを話すと、一緒にフロントに戻った。

「よっ!佐伯、久しぶり!あ、支配人だったよな。頑張ってるか?」

「福田さん、お久しぶりですね。はい、ソレイユでよくしてもらってますよ」


「あっいたいた、諒さーん、ホールOKっスよ」
「おっ、翔琉ありがとう」

「よっ、高見!元気か?」

「あ、福田さんじゃないスか。久しぶりっスね」

「つぅか、えっ、なになに?佐伯、名前で呼んでんの?つか佐伯が名前で呼ばれてんの?」

「あぁ、そうですね」

「ひゃー、驚いた!…そういや佐伯、なんか雰囲気変わったな?」

「そうかもしれませんね」

フッと笑う諒くんが私を見て声をかける。
「あっ、そうだ。麻依、ちょっといいかな?陽依さんもお願い。控室のことなんだけど」

「了解。ひよりん、行ってこよ。あぁ福田くん、ちょっと待ってて」

「あ、あぁ…」

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