序列100位のシンデレラ〜冷徹御曹司と、嫁入りから始まる恋をする〜
だがその緊張から、すぐ解き放たれることになった。
「序列候補者たちへの手紙を書いた万年筆だ。きっと重大な手がかりがわかるはず」
秘書の予想通りだった。この万年筆は重要な思念が込められていて、簡単に触れてはならなかったのだ。
「……っ!!」
これまで触れてきたどんな物よりも、色濃く、時隆の感情が強く焼きつけられていた。暗い、モノクロの映像の海が流れ込んでくる。津波に飲み込まれるような…々。
(溺れる……っ! 苦しい……)
『俺は、この家が許せない』
夜、時隆は一人、自室の机に向き合いながら万年筆を握り手紙を書き殴っていた。手が青黒いインクだらけになっているが気にも溜めず、一心不乱な様子だ。手紙は、百人の序列候補者たちへのものだった。
座敷ランプの柔らかい光が、ぼんやりと時隆の横顔を照らす。いつも凛として美しかった時隆の横顔はそこにはなく、酷く弱々しい。目尻には涙の跡が見えた。
『俺は、当主になってはいけなかった』
手紙を書く手は、酷く震えている。何かに怯えているように見えた。
『俺がこの家を許せない想いと同じように、きっとあの子は俺を許すことはできないだろう』
そう時隆が呟いたところで、映像はまた別の場面に飛んだ。その映像に出てきたのは、予想もしてなかった人物だった。
「序列候補者たちへの手紙を書いた万年筆だ。きっと重大な手がかりがわかるはず」
秘書の予想通りだった。この万年筆は重要な思念が込められていて、簡単に触れてはならなかったのだ。
「……っ!!」
これまで触れてきたどんな物よりも、色濃く、時隆の感情が強く焼きつけられていた。暗い、モノクロの映像の海が流れ込んでくる。津波に飲み込まれるような…々。
(溺れる……っ! 苦しい……)
『俺は、この家が許せない』
夜、時隆は一人、自室の机に向き合いながら万年筆を握り手紙を書き殴っていた。手が青黒いインクだらけになっているが気にも溜めず、一心不乱な様子だ。手紙は、百人の序列候補者たちへのものだった。
座敷ランプの柔らかい光が、ぼんやりと時隆の横顔を照らす。いつも凛として美しかった時隆の横顔はそこにはなく、酷く弱々しい。目尻には涙の跡が見えた。
『俺は、当主になってはいけなかった』
手紙を書く手は、酷く震えている。何かに怯えているように見えた。
『俺がこの家を許せない想いと同じように、きっとあの子は俺を許すことはできないだろう』
そう時隆が呟いたところで、映像はまた別の場面に飛んだ。その映像に出てきたのは、予想もしてなかった人物だった。