マーメイド・セレナーデ
カチカチと時計の音だけが聞こえる。何もないこの部屋で時間を潰すのはあまりにも退屈過ぎる。
翔太はもう、あたしなんて居ないものとして振舞うから、どうしていいのか分からない。
声を出そうにも、無視されそうだし。
それよりあの眼で睨まれてしまうかもしれない。
何もすることがないから、あたしはぐるりと部屋を見渡した。
物が少ないから、きれいに見える。
……でもきれいすぎる?
生活してる感じがしない。
どうして、なんて疑問を押し殺して。
これ以上考えずにすむように机に伏せて、何も視界に入れないようにした。
翔太はもう、あたしなんて居ないものとして振舞うから、どうしていいのか分からない。
声を出そうにも、無視されそうだし。
それよりあの眼で睨まれてしまうかもしれない。
何もすることがないから、あたしはぐるりと部屋を見渡した。
物が少ないから、きれいに見える。
……でもきれいすぎる?
生活してる感じがしない。
どうして、なんて疑問を押し殺して。
これ以上考えずにすむように机に伏せて、何も視界に入れないようにした。