御曹司様はあなたをずっと見ていました。

「僕に協力してくれているのは、赤沢だけじゃないんだ…君の上司の細谷も協力してくれている。今のところ、主要メンバーは僕を入れて3人だけど、梨沙に手伝ってもらえば助かるよ。…お願いできるかな?」

「そんな…私なんかでよろしければ、喜んでお手伝いさせていただきます。…では、赤沢さんも細谷主任も会社をお辞めになるのですか?」

「そうだね…時期を見て徐々にと思っていたが、少し早まりそうだな。」

なんと、進一郎さんは既に会社を自分で作る準備をしていたのだ。
その協力者は、進一郎さんの同期入社でもある、赤沢さんと細谷主任だという。
今、思い起こしてみれば、最近3人で話をしているところを、よく見かけていた。
データを盗んだ事件のことで話をしていたのだと思っていたが、それだけでは無かったようだ。


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