ずっと、好きなんだよ。

プロローグ

―――バタンっ。



ドアが閉まる音が聞こえた。


その瞬間


"私"が崩れた。



「わあーーーん!あーーーん!あはーーーん!」



声をあげて泣いた。


止まらなかった。


止められなかった。


私の一部、いや大半がバラバラになり、砂と化し、やがて空へと消えていった。


誰でもいい。


助けてほしかった。


私が私でなくなる前に。


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