雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
雨宮課長の名前を出そうか。
でも、色恋と結びつけられる。
「何?」
バッチリとアイメイクをした大きな目がこっちを向く。
桃子ほど美人だったらいいのにな。
「いや、やっぱりいい」
「えー、その言い方気になる。奈々子、何かあったでしょ?」
「あり過ぎだってさっきから話してるじゃん」
「仕事の事じゃなくて。男のこと」
男って言葉を聞いて、雨宮課長が浮かんだ。
「な、何もないよ」
「先週の金曜日、そういえばどこにいたの? 私、電話したんだけどな」
そう言えば桃子から何度も着信があった。
桃子が電話をくれた時、映画館で泣いていた。
「心配したんだよ。宣伝部から外されるって耳に挟んだから」
「さすが人事部。情報早いね」
「阿久津部長がうちの小宮部長と話していたのを聞いたの。中島をどっかにやりたいって」
どっかにやりたいって酷い。
私は荷物か?
「それで小宮部長が異動先を探したみたいで」
胸がムカムカする。
阿久津の一声で簡単に私の処遇って決まるんだ。
阿久津。どんだけ権力持ってるんだよ。
「危うく奈々子、グループ会社の札幌営業所行きになる所だったよ」
えっ、グループ会社?
札幌営業所?
「それを食い止めたのが雨宮課長なんだけどね」
雨宮課長が!
でも、色恋と結びつけられる。
「何?」
バッチリとアイメイクをした大きな目がこっちを向く。
桃子ほど美人だったらいいのにな。
「いや、やっぱりいい」
「えー、その言い方気になる。奈々子、何かあったでしょ?」
「あり過ぎだってさっきから話してるじゃん」
「仕事の事じゃなくて。男のこと」
男って言葉を聞いて、雨宮課長が浮かんだ。
「な、何もないよ」
「先週の金曜日、そういえばどこにいたの? 私、電話したんだけどな」
そう言えば桃子から何度も着信があった。
桃子が電話をくれた時、映画館で泣いていた。
「心配したんだよ。宣伝部から外されるって耳に挟んだから」
「さすが人事部。情報早いね」
「阿久津部長がうちの小宮部長と話していたのを聞いたの。中島をどっかにやりたいって」
どっかにやりたいって酷い。
私は荷物か?
「それで小宮部長が異動先を探したみたいで」
胸がムカムカする。
阿久津の一声で簡単に私の処遇って決まるんだ。
阿久津。どんだけ権力持ってるんだよ。
「危うく奈々子、グループ会社の札幌営業所行きになる所だったよ」
えっ、グループ会社?
札幌営業所?
「それを食い止めたのが雨宮課長なんだけどね」
雨宮課長が!