暑い夏は冷たい晴に恋をする
「俺さ、西都大学に行きたいんだよね」
「西都大学って…すごく頭のいいところじゃないですか!」
うちの高校は中の上ぐらいの偏差値のため、西都大学に入った先輩なんて居ない。
「実はもう受験終わって、合否まち。今さ、結構チャラチャラ生きてる自覚あるんだよね」
「まぁそりゃ、急にきっキスしてくるぐらいですからね」
文化祭の時のことは鮮明に覚えてる。そりゃもう嫌なくらいに。
「ははっ。悪かったよ。おれ、天野ちゃんに合う人間になりたい。だから今は手を引くよ」
「どういうことですか?」
「俺がちゃんと大学に受かって、真っ当な毎日送るようになったら、その時また天野ちゃんに会えたら、今度は逃がさないから。一瀬先生のことが好きでもね」
その真剣な目に思わずドキッとしてしまう。今だって十分素敵な人だと思う。でも狭山先輩は今の自分に納得できてないんだろうな。