溺れるくらいの恋を…君に
葛藤
「━━━━━んんっ…ぁ…みな…く…」

エレベーター内に、リップ音が響く。

「百合愛…口…離すなよ……」
「ごめんな…さ…」

水瀬の住んでいる階に着き、また手を繋がれ引っ張られた。

中に入ると、広い空間が広がっていた。
さっぱりとした内装に、水瀬の人柄が見える。

「広いね…!
私のアパートとは大違いだ(笑)
わぁー、大きな窓!
いいなぁー!景色も綺麗だし!」

つい、はしゃいでしまう。
すると、後ろから抱き締められた。

「百合愛…」
「ひゃっ!!?」
耳元で囁かれ、ビクッとする。

「ベッド…行こ…?」
「う、うん…/////」

百合愛の緊張は、ピークに達していた。

ベッドに腰掛け、見つめ合う。
真っ直ぐ見つめてくる水瀬に、百合愛は恥ずかしくて俯いた。

「百合愛。俺を見て」
「う、うん////」

ゆっくり顔を上げる。
「フフ…目、合った!」
「うん////」

「百合愛、目…綺麗だよな」
「そ、そうかな…/////」

「百合愛」
「な、何?/////」

「俺のモノになってくれる?」
「う、うん。なります」

「フッ…“なります”って(笑)」

「あ、いや…/////」

「でも、嬉しい!俺のモノになってくれるの!」
「わ、私、が、頑張るから!」

「ん?」
「少しでも、水瀬くんの彼女に相応しい女になる!」

「……/////」
「え?水瀬く…顔、赤━━━━キャッ!!?」
百合愛の言葉の途中で押し倒す。

「だから!煽んなっつってんの!!!」

「え?私、そんなつもり……」

「でもね。
煽られた」
「ご、ごめんなさい…
あの、水瀬く……」
「百合愛、もう黙って」

ゆっくり顔が近づき、水瀬が言った。
「もう…欲が爆発する……」

二人の口唇が重なり、次第に深くなり、それだけで酔ってしまう。
「百合愛…」
「はぁはぁ…水瀬く…////」

「その顔、ヤバい…////」
百合愛の口唇をなぞり言った。

「みな…く…すき…」
「……っ…だから、煽るな……!!」

水瀬の口唇が、舌が、百合愛の身体を這う。

「ん…ぁん……はぁ…んぁ……」
「百合愛…可愛い…」

「みな…だめ…声、止ま、ん…ない…」

百合愛は、恥ずかしさから自身の手の甲で口元を覆う。
しかし水瀬に手を取られ、指を絡めて握られた。

「ダメだよ…ちゃんと、声聞かせろよ」
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