推しとか恋とか青春とか。
そっか…そうだよね。


この暑さに勝てるアイスは存在してないか。



「なんだかんだで紗枝のこと好きだよね、ゆに」



そう言った真留君の表情は優しい。



「紗枝の厳しさはわたしを思ってのことだからね。そう分かってるんだけど難しいよね」


「分かってるだけ偉いよ。僕も紗枝のこと好きだもん」


「そんな紗枝にはジュースでも買って行ってあげよ」


「そうだね」



帰り道、自販機でジュースを買って戻った。


そのジュースがあってか、サボったことに対してそこまで怒られることはなく、そんな紗枝に真留君と顔を見合わせて笑い合った。


ところまでは良かったんだけど、先生からのお説教はもちろん。


昨日に続き、わたしの放課後は散々だ。


これもそれもわたしのせいなんだけど。
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