冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

ニヤリと笑って空音を見る。


気持ちは苦しい。だけど今は……焦っても仕方ない。このままでいいんだ。



「伊織はほんとバカ。優しくて健気で。たまにイジワルで」


「なんだ?俺の事を褒めてるのか?」


「まぁ……。気持ちは嬉しい。ありがとう。……私も……これからちゃんと考える。だから、私に時間を少しだけください」



頭を下げてお願いする空音はとても可愛い。


そう思った俺は無意識に座っていた椅子から立ち上がり、空音の方へ近寄った。



「な、何……?」


「ん?いや、お前が可愛いなと思って。これからもよろしくな。“偽装の彼氏彼女”として」



そう言って空音を優しく俺の腕の中に閉じ込めた。


小さくて可愛くてちょっと天然で。空音、覚悟しとけよ。これからとことん溺愛してやる。



「なっ……可愛くないし!」



腕の中で空音はモゾモゾと動くが抵抗しようとする気はないらしい。
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