【完結】捨てられた男爵令嬢は騎士を目指す2〜従騎士になったら王子殿下がめちゃくちゃ甘いんですが?
「……母上、少しは落ち着いてください」
ソニア妃の後ろにいたアスター王子が呆れた様子で御母上様を引き剥がそうとするけど……案の定、彼でも動かせない。ソニア妃はどれだけの怪力なんだろう。
「いいじゃないの~マリアンヌさんとずっと会いたかったんだもの!さ、皆さん遠慮なさらずに。今日はいい天気ですもの。庭園でティータイムしながらお話しましょ」
ソニア妃がにこにこ笑顔で指し示した先には、ガーデンパーティーかと思えるほど万全に準備された会場。
長方形のテーブルには手編みレースのクロスがかけられ、花瓶には色とりどりの花がかざられているし、すでに茶器やケーキスタンドもセッティングされている。
お堅い話し合いだと思っていたらしい皆は、やっぱりあっけにとられてた。
(そりゃそうだよね……王位継承にも関わる話し合いなのに……普通なら屋内の一室で、だけど……さすがソニア妃ですよ)
肝心のソニア妃はまだわたしのお母様を抱きしめてはしゃいでる。
「以前、アスターを経由してノプットの蜜薬をいただきましたよね?あれ、とてもよく効きましたのよ!ほんとに懐かしいわ〜」
「それはよかったですわ。取り寄せた甲斐があるというものです」
「ね、マリアンヌさんもわたくしと同じね〜」
ソニア妃はお母様のお腹にそっと手を当ててにっこり笑うと、とんでもない発言をされた。
「ここに、あたたかな光を感じるわ……マリアンヌさん、新しい生命を授かられたのね?」