狂おしいくらいの激情を…貴女に
独占
初めて抱かれてから、毎晩……

絋琉は、青蘭の部屋に忍ぶように訪問し狂おしい激愛をぶつけていく━━━━━━



しかし、重富達の前では“いつもの”執事。

なので、誰も疑いもしない。



まさか青蘭が、絋琉に狂わされていることを━━━━



「━━━━━はぁ…お嬢様……俺の…俺だけの青蘭お嬢様……」
今晩も、みんなの寝静まった夜更けに青蘭の部屋に向かい抱いている絋琉。

「充城…も……解放して……」

「ダーメ…
もっと、もっと刻み込まないと……
お嬢様は、俺のモノだって…」

「私、郡ちゃんと━━━━━」
「お嬢様!!!」
声を荒らげ、青蘭の両手をベッドに縫い付けた。

「い、痛い…」
「ほら、教えましたよね?
俺以外の名前を呼んではダメって。
しかも、郡至様のことなんて………もっての他ですよ?
お嬢様…ほら、俺の名前を呼んで?」

「充城…」
「はい!青蘭お嬢様!
可愛い…可愛いなぁ……」



そして青蘭は、ここ一週間大学へ行っていない。

絋琉が勝手に休学届けを出してしまったのだ。
しかし屋敷は“普通に”出ていく。


そして、絋琉が内緒で借りたマンションに連れていかれるのだ。

「いい加減、おかしいって思われない?」
「ん?何がですか?」

「大学を休学なんて……」

「あぁ…大丈夫ですよ!
郡至様達には、ちゃーんとお話してわかっていただきましたから!」

「え………」



一週間前━━━━━━━

青蘭を初めて抱いた“あの日”の翌日。


「━━━━━で?何?急に呼び出して」
「青蘭は、大丈夫なの?」
郡至と陽香を呼び出した、絋琉。

「単刀直入に申し上げます。
青蘭お嬢様との婚約を、郡至様からの破棄してください。
そして、これから先……青蘭お嬢様との縁を切っていただきたい」


「「は?」」

「お前…何言って━━━━━」
「貴女がたのご両親を困らせたくないですよね?」

「え?充城、それってどうゆう……」

「何も聞かず、僕の言う通りにしてください。
もし、僕の言うことを聞いていただけないなら━━━━━」

「「………」」



「富樫一族、今泉一族を、壊滅します。
……………言っておきますが、僕はそうするのことができます。
これでも大学四年までは、完璧だったんですよ?
僕は“ここが”誰よりも優れている自信がある。
どうすれば、相手を手の上で転がせるかわかります。
力ではなく“ここ”で!
わかりますか?
世の犯罪者は、頭ではなく力づくで事を起こす。
だから捕まる。
僕なら、罪を犯さずに相手を思い通りにできます」

絋琉が、自分の頭を指差しながら言った。

< 23 / 28 >

この作品をシェア

pagetop