大事な大切な人
1️⃣3️⃣関わらない

それからは、なるべく佐々木君には、
関わらないようにした。

男女間の問題は、
沢山だし
下手したら不倫ではないが
とった、取られた
となるのは面倒だ。

少し懐かしかったから
そう自分に言い聞かせた。

今日は、川崎さんの赤ちゃんが
退院をする日だ。
小さな体で良く頑張ったね。

ママもきっと喜んでるよ。
赤ちゃんを一度抱かせて貰い

「元気でね。
ゆっくり大きくなってね。」
と、抱き締めてから
お父さんへ戻した。

奥様のご両親も
ご主人のご両親も
涙はあるが
赤ちゃんの元気な姿に
笑みがでていた。

良かった。

皆さんの笑顔がみれて

私は、最後まで頭を下げて
見送った。

「侑華。
  見送りか?」
「ああ。うん。
体、大丈夫?」
「侑華·······
「ごめん。まだ仕事中なの。
佐々木君も無理しないように。
あっ、彼女さんにも謝っててね。
じゃ。」
私は口早にそういって
その場を離れた。

何かを言われる前に
何も聞きたくなかった。
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