気づいたらそこは沼だった
ネイルはどんなデザインにしようかなとSNSを開きデザインを探す。服は新しく購入しようかな…髪型は…と考える時間が楽しい。ツバサは派手なものより大人っぽいデザインが好きなイメージ。そして話題になってくれた方が嬉しいから…ツバサのツートンの色を使ってフレンチにして、薬指は金色で1色塗ってもらって…なんとなくイメージが湧いてきて楽しい。髪型は金髪ショートにする勇気はないので、美容師さんにおまかせして大人っぽく仕上げてもらおう。服は彼がプロデュースするブランドのパーカーと靴に合わせてスカートを新調しよう。どんどん膨らむ考えに胸が踊る。ツバサはなんて言ってくれるのかな?ネイルや服や靴に気付いてくれるかな?

「あー楽しみ」

あと3週間弱仕事を頑張ればツバサに会えるんだ。ずっと想い続けた人にやっと会えるんだ。

「そーいえばプレゼントボックス設置されるって言ってたからお手紙書いて、プレゼントも渡したいな。」

ポツリと出た独り言にツバサの靴下はファンからのプレゼントで成り立っているので、私も普段から身に付けて欲しいなと靴下と、後はショッピングして気に入ったものをツバサにあげよう。ツバサをいざ目の前にした時緊張して話せないかもしれないので、手紙に想いをぶつけよう。そうと決まれば家を出る準備をして便箋とプレゼントを買いに行こう。と会える喜びの余韻に浸りながら身支度を開始する。
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