気づいたらそこは沼だった
「答えてくれてありがとう。ツバサの気持ちは分かったよ。私はツバサの事が好きで好きで好きすぎてどうしようもないぐらい好きで…だから告白されたのは嬉しいので、私で良かったら付き合ってください」

「ありがとう」

と同時にフワッとツバサの手が私を包むが

「待って!これはまだ早い!ダメ」

逃げるようにツバサの手からすり抜ける。

「ダメ?なんでなん?」

「だって…もう付き合えただけで胸がいっぱいなの。これ以上ツバサを感じると私…死んじゃう」

「何言ってんねん。これからもっと慣れてくれないと何も出来ないやろ」

そう言って再びツバサの腕が回ってきて私が逃げられないようにガシッと力が入ってる腕。

「無理!こんな至近距離でツバサの顔を見るのも無理!抱き締められるなんてもっと無理!」

「もういい加減黙れって」

するとツバサの目が閉じられ、段々と私の顔に近付いてきて

「んなっ!?」

キスをされてしまった。

「ちょ、もう1回。ちゃんとこっち見て目閉じろって」

片手で顎を掴まれ、逃げられない状況を作られ、もう仕方ないと目を閉じるとそれはそれは甘くて深いキスを沢山されたのだった。

「お前可愛いな」

「なっ!もういい加減離れて!」

「うん、無理。ベッド行こ」

散々キスをしたのに、満足そうな顔をしていたのに…この恋は主導権をツバサに握られており、惚れている私は言葉とは裏腹でツバサの手から逃げられない。
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