可愛がってあげたい、強がりなきみを。 〜国民的イケメン俳優に出会った直後から全身全霊で溺愛されてます〜

エピローグ

 翌年の3月。

 宗介は、『ハムレット』での演技が認められ、権威のある演劇賞で新人賞を獲得した。
 
 そして、その受賞式の挨拶で宗介はある騒動を起こした。

 ネット中継をリアルタイムで見ていたわたしは腰を抜かしそうになった。

「栄えある賞を頂戴することができ、言葉では表せないほど喜びに打ち震えています。なにより、私を見出してくださった佐渡嶋先生にお礼を申し上げます。また、支えてくださったキャスト、スタッフ、また応援してくださる皆様にも、この場をお借りしてお礼を申し上げます」

 と、ここまでは予定通りの挨拶だった。

 司会者が「本当におめでとうございました……」と言いかけたとき、宗介は「あと一言だけ」とマイクを握った。

「そして、俺を陰日向に支えてくれている妻に、心を込めて「愛している」と伝えたいと思います」

 それだけ言うと、宗介は深々と頭を下げ、舞台袖に去っていった。
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