乳房星(たらちねぼし)〜再出発版

【春雨】

時は、深夜11時40分頃であった。

ところ変わって、今治市菊間町種《いまばりしきくまちょうたね》にあるJR予讃線の警報機と遮断器がある踏み切りにて…

踏み切りは、国道196号線沿いの太陽石油の工場の正門側の向かい(山より)にある押しボタン式信号付近にあった。

(ピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピー…)

近くにある非常ボタンの電子音が鳴っていた。

付近の住民が異変に気がついたので、非常ボタンを押した。

ここから200メートル先にある無人踏み切りで8人乗りのトヨタラウム(ミニバン)が立ち往生した事故が発生した。

事故の影響で、列車の運行が止まった。

このあと、深夜0時から4時の間に貨物列車が通過する予定になっていたが、それも運休になった。

無人踏み切りの周りに、愛媛県警の捜査員たち30人と地域の消防団員30人が集まっていた。

その近くにJAF(ジャフ)のレッカー車がスタンバイしていた。

立ち往生した車の中にゆりこがひとりで乗っていた。

車の中には、ポンプがつながっていた。

ゆりこは、排気ガスが充満した車内で倒れていた。

車内から救助されたゆりこは、救急車で近見にある県病院へ搬送された。

立ち往生した車の所有者は、町内で暮らしている住人であった。

住人は、朝方になって車がないことに気がついたので急いでケーサツに知らせたが、遅すぎたようだ。

ゆりこは、人の家の車を勝手に使ってとてつもない暴挙《ぼうきょ》を起こした。

しかし、救助搬送された病院で目覚めた。

診察した結果、命に別状なしで退院した…

ゆりこは車内に充満した排気ガスで命をたとうとしたが、ガス欠によりミスイに終わった。

ゆりこは、他に行くあてがないので施設に出戻った。

ヨリイさんは、勝手なことして大メーワクをかけたゆりこのめんどうは見れないので施設から強制タイキョさせると訣意《けつい》した。
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