一期一会。−2−
「…え、何この子、友達?」

違いますね。

「はぁあん、友達っ!

 なんて素晴らしい響きなの!

 いっそ、友人でもいいわ!」

妄想にハマってる桜ヵ谷さんに、葵も
困り顔。

こういうキャラなんだなぁ、と
割り切るしかなかった。

相思い…って、両思いのこと!?

ないないないっ!

顔を真っ赤にして、否定したら、
桜ヵ谷さんはヒートアップしていった。

「実はどちらかが片恋ですの?!」

お願いだからやめてー!

結局、変な疑惑を持たれたまま、
別れた。

私は、葵と由宇と時雨と、共に帰路をたどる。

どうしよう、明日学校で言いふらされて
いたら…。

時雨と由宇は案の定、私の入学式での
大抜擢をからかってきて。

それを葵が止めるコントみたいな結果。

…今日は、最低最悪の日だ。




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