干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
「こ、この前の展示会での資料を見て、電話をくれたみたいなんですけど」

「イベント企画会社なのか?」

 部長がメモ書きの会社名を、すぐにネットで検索する。


「は、はい。どうもアニメ映画の訴求イベントを企画していて、その会場の壁面装飾をする業者を探してるそうなんです」

「映画の訴求イベントって……。大事(おおごと)じゃん!」

 東はソファに両手を上げ仰向けに倒れ込んだ。


「さっき打診って言いましたけど、うちの他にも何社か声をかけているという事ですか?」

 副社長の指摘に、またみんなの視線が滝山に注がれる。

「は、はい。今度詳しい説明会があるみたいなんですけど……。見積もりの段階で数社に絞って、最終的にはプレゼンをして決めるって言ってました」

「そっか。結構、難関ですね」

 美琴は唸るように顎に手を当てる。


「でもこれはチャンスです。まずは説明会に参加して詳しく聞いてみましょう。それまでは各自、壁面装飾の資料集めです」

 久々に聞いた副社長の覇気のある声に、みんなは一斉に頷いた。
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