占い師はイケメン総長に愛される🌙.*˚
「な、何するの?」

 初めての体験。

 心臓の鼓動が大きく速く波打つ。
 目の前に見える、海の波よりも大きく激しく。
 相手は一翔くんじゃないのに、ドキドキしてる。

「動揺してる姿も可愛いね!」

 絶対この人、女の子の扱いに慣れてる。危険な香りがぷんぷんしてきたから少し離れた。

「そんな警戒しなくっても」
「……だって今!」
「ごめんね! 可愛くてつい」

 可愛くてついって……。ありえない。

「私、もう帰りたいです」
「ほんと、ごめん! これからは気をつけるから」
「ほんと、こういうのやめてください」
「分かった、もう許可なしにしない。じゃあ、そろそろ帰ろっか! あっ、帰り、用事あるから倉庫に寄っていいかな? 休憩もしよっか」
「うん」

 再び彼の後ろに乗る。

 さっきはあんなことされてドキドキしちゃったけれど、バイクの後ろに乗ると自分の気持ちが分かる気がする。和哉くんの後ろは、あんまり感じないんだけど、一翔くんの後ろになると、もっとくっつきたくなるし、ドキドキが止まらない。

 私は、一翔くんが好きなんだな。
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